プラモデル白化の原因と対策|防止方法からリカバリーまで解説
プラモデルを組み立てていると、パーツの表面が白く濁ったようになる「白化」という現象に悩まされることがあります。
白化はランナーの切り口や関節部、曲げた部分などによく見られ、見た目の完成度を損なうだけでなく、素材の強度にも影響を与える恐れも。
この記事では、プラモデルの白化が起こる原因から、防止するための組み立て方や保管の工夫、さらに白化してしまったパーツのリカバリー方法まで詳しく解説します。
Contents
プラモデルの「白化」とは?
プラモデルの「白化」とは、パーツの表面が白く濁ったように変色する現象を指します。見た目の美しさを損なうだけでなく、場合によっては素材の強度低下が起きているサインでもあります。
白化は、特にランナーから切り離した断面や、関節の可動部、パーツを無理に曲げたり押し込んだ部分などで発生しやすいのが特徴です。
これは、プラスチック内部に加わった応力(ストレス)が分子構造を変化させ、光の反射具合が変わることで白く見えるためです。
完成品や未組立キットの見た目や価値にも影響を及ぼす可能性があるため、白化の仕組みを理解しておくことは、組み立てや保管の上でも重要です。
白化が起こる主な原因
プラモデルの白化は、主にプラスチックに過度な力や環境的なストレスが加わることで発生します。
組み立て作業中の扱い方や、保管時の環境が原因となる場合も多く、作業の一瞬のミスや長期保管による劣化が引き金になることもあります。
ここでは、代表的な原因を具体的に見ていきましょう。
プラスチック内部の応力による変化
パーツを無理に曲げたりねじったりすると、プラスチック内部に強い応力がかかり、分子構造が乱れます。その結果、光の屈折が変化し、表面が白く濁ったように見えるのです。
特に、関節部やスナップフィット部分、細いアンテナや武器パーツは応力集中が起きやすく、白化のリスクが高まります。
組み立て時にパーツが固くはまりにくい場合は、無理に押し込むのではなく、接合部を軽く削って調整するのが安全です。
工具の使い方による影響
ランナーからパーツを切り離す際、ニッパーやカッターの刃で強く押し切ると、切断面やその周辺に応力がかかり、白化が発生します。
特にゲートが太い部分や硬質プラスチックは、刃の圧力による影響が大きく、白化しやすくなります。
湿度や経年劣化による素材変質
長期間の保管で高温多湿にさらされると、プラスチック内部の可塑剤が揮発し、硬化して脆くなります。この状態では、軽い力でも白化や割れが起こりやすいのです。
さらに、直射日光は素材の分子構造を変化させるため、箱に入れていても窓際や暖房機の近くで保管すると劣化が進みます。
関連記事:プラモデルの上手な保管方法|キットをきれいに保つコツ
プラモデルの白化を防ぐための基本対策

プラモデルの白化は、ちょっとした組み立て方や保管環境の違いで発生しやすくなってしまうもの。日頃から対策を講じることで、パーツの美しさや可動性能を長く保つことができます。
ここでは、白化を防ぐための基本的なポイントを紹介します。
パーツの切り離し時の工夫
パーツをランナーから切り離すときは、いきなり一度で切らずに「2度切り」を行うと白化を防ぎやすくなります。
まずゲートを少し残してカットし、仕上げで丁寧に切断することで、プラスチック内部にかかる応力を減らせます。
適切な工具の使用
薄刃ニッパーや精密カッターを使うことで、切断時の圧力を抑え、パーツ表面の応力による白化を防げます。
工具の刃が鈍っている場合も白化の原因になるため、定期的に刃の手入れを行いましょう。
無理な力を加えない組み立て
パーツを押し込む、曲げる、ねじるといった無理な力は、内部の分子構造にストレスを与え白化を引き起こします。
組み立て時は、パーツが自然に入る方向や角度を確認しながら慎重に作業することが大切です。
保管環境の工夫
ランナーや未組立パーツは、直射日光や高温多湿を避けた環境で保管することが重要です。風通しの良い場所で保管し、湿気対策として乾燥剤を併用すると、素材の変質や白化を予防できます。
白化してしまったときのリカバリー方法
パーツが白化してしまった場合でも、状態や程度によってはある程度の修復が可能です。
リカバリー方法を知っておくことで、見た目を整えたり、組み立てや可動性への影響を最小限に抑えたりできます。以下では具体的な手順や注意点を紹介します。
コンパウンドやヤスリで磨く
軽度の白化であれば、細かいヤスリやコンパウンドを使って表面を磨くことで目立たなくすることができます。
磨く際は力を入れすぎず、パーツの形状やディテールを損なわないよう注意しましょう。
トップコートや塗装でカバーする
白化が目立つ部分には、透明のトップコートやパーツに合わせた塗装でカバーする方法も有効です。
塗装を行う前には表面の油分やホコリを取り除き、均一に塗ることで仕上がりがきれいになります。
パーツ交換や再塗装を検討する
白化が広範囲に及ぶ場合や、可動部分に影響が出ている場合は、パーツ請求や交換を検討するのもひとつの方法です。
BANDAIの公式パーツ請求を利用すれば、元の強度や形状をほぼ維持したまま新品パーツに交換できます。
溶剤やアルコールの使用は慎重に
アルコールや溶剤を使った白化の「ならし」は、パーツの素材によってはさらに悪化させることがあります。使用する場合は目立たない部分でテストしてから行うようにしましょう。
白化したパーツでも買取してもらえる?
プラモデルのパーツが白化していても、すべてが買取対象外になるわけではありません。
白化の程度や場所、完成品の状態によって査定額に影響は出ますが、多くの場合は買取可能です。
重要なのは、状態を正直に伝え、欠損や変形がないか確認して送ることです。以下では、白化がある場合の買取の目安やポイントをまとめます。
軽度の白化は査定に大きく影響しない
目立たない部位や小さな範囲の白化であれば、査定額への影響は大きくありません。関節の内側や隠れる部分の白化はほとんど減額されない場合もあります。
部分的な白化がある完成品でも買取可能
完成品で一部に白化があっても、パーツが揃っていて形状が保たれていれば買取対象となります。
全体の完成度や希少性も考慮されるため、価値が完全に失われるわけではありません。
変形や破損がある場合の査定基準
白化に加えてパーツの変形や破損がある場合は、査定額が下がる可能性があります。強く曲がった部分や割れがある場合は、修復可能かどうかを確認したうえで送ることが大切です。
査定時の伝え方のポイント
白化や軽微なダメージがある場合は、写真で状態を正確に伝えるとスムーズに査定が進みます。また、元箱や説明書、余剰パーツも揃えておくことで、評価が安定しやすくなります。
関連記事:完成品プラモデルは買取可能?査定額がつく条件と注意点を解説
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